ユリゴコロ

ユリゴコロ

ユリゴコロ

まほかるさん、ちょっと違うって思ってたから
読まずにいた本作だけど、手元に来たので読んでみた。
「九月が永遠に続けば」のような何ともねっちょりな不快感はない。
でも、4冊のノートの中のお人形ユリ子や
リストカットの友人(性的交渉はないのに、ものすごくセクシャルな関係・・・)や
ユリゴコロの語感の魅力に比較して
主人公が生きる現代がすごく味気なく、色気なく、つまらなく感じる。わざとなのか?
ラストもうーん・・・って感じ。これも?
ワタシたちの頭の中、脳内パラダイスは常に自由で毒があり、
自分たちで勝手にリアルをも書き換えることが出来る。
そんなことを、ノートの中の告白と主人公の生きる現実との比較で
言いたかったのかな?
なんて勝手なこと考えてみた。
ユリゴコロの謎解きが意外に早く出てきて少し驚く。
それにしても、この人の描く女性は体温が低いというか、
血が通ってない感じというか得体がしれない。